語り口そのものにユーモアあふれるバンクシー映画

EXIT THROUGH THE GIFT SHOP(2010)
イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ
2010年/アメリカ、イギリス
監督: バンクシー
出演: ティエリー・グエッタ
スペース・インベーダー
シェパード・フェアリー
バンクシー

オフィシャル・サイト
http://www.uplink.co.jp/exitthrough/

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「バンクシー映画がすごいらしい」というネット界隈の発言を見るにつけ、
早く観たい!、と思っていたがようやく観れた! 

バンクシーとは、イギリス人のストリートで暗躍するグラフティアーティスト。
素性はいっさい明かさない
(※でも、ブリストル出身のミドル・クラスのイギリス白人男性であることが暴かれてるけど)
彼が監督した作品ということで、どんな映画だ、と大期待していたところ、割合オーソドックスなドキュメンタリー映画でした。ただし、彼自身ではなく、彼を撮影し、彼の映画を撮ろうとしたLA在住のフランス人ティエリー・グエッタについて。――で、この発想がすごいおもしろかった。

前半は、ティエリーがグラフティアートの面白さに目覚め、片時も手放さないカメラで、彼らと知り合い、彼らの活動を追ってそれらをひたすら記録していく。そして、そのうちに、イギリスないし、世界中を騒がすグラフティアーティストのバンクシーを知り、ティエリーは彼の撮影をすることを切望していた。しかし、ミステリアスなバンクシーと知り合うことは困難だとされた。しかし、ひょんなことからバンクシーがLAに来ていること、彼が助けを求めることを知り足早に駆けつけるティエリー。彼はバンクシーの信頼を勝ち得、これまで謎とされていた彼の工房や活動を撮影することを特別に許される。

そうしているうちに、バンクシーの名はさらに世界中に轟くようになり、サザビーなどのオークションで高額で競り落とされるようになった。そして、バンクシーはティエリーに、グラフティアートが注目を集める今こそ、撮りためた映画を製作すべき時だと説得。すぐさま映画製作にとりかかったティエリーだが、彼にはまったく映画の才能がなくできた映画は悲惨なものだった。見かねたバンクシーは、ティエリーに試しにアート製作をすることを勧めてみるが・・・・。


ここからが、この映画の後半。詳しい供述は避けるが、ここからのこれ、本当にあったこと!?、こんなめちゃくちゃなことがあっていいの、という驚きの展開なのだよ。バンクシー自身は、アートを一般人の意識をさかなでるもの、だとしてるのだけれども、自身の神経が逆なでされるとは想像もしなかっただろうな。そういう意味で、これもまたアートなのだと、というちょっと苦々しさと、同時に笑いもこみあげてくる不思議なエンディング。それにしても、終盤に出てくるへなちょこなアートはゆるすぎて笑ってしまった。☆☆☆☆☆
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by thora | 2011-08-10 17:08 | 映画
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